気候移行計画
ざっくり言うと
「将来、脱炭素社会になってもうちはちゃんと生き残って稼ぎ続けますよ!」を証明するための、目標、お金、人、周りとの協力をどう組み合わせるかを記した計画書です。
ちゃんと説明すると
「気候移行計画」は、企業が脱炭素社会(1.5℃目標の世界)へ移行する中で、ビジネスモデルをどう変革し、どう生き残るかを具体的に示した文書のことです。
これまでの「環境目標」は、「2050年までにCO2をゼロにします!」という宣言(スローガン)で終わることが多かったのですが、投資家たちから「で、どうやって?」「そのお金あるの?」と突っ込まれるようになりました。
そこで必要になったのが、ゴールまでの道のりを緻密に描いた「気候移行計画」です。 世界的な基準(TPTなど)では、主に以下の5つの要素が必要とされています。
1. 野心(Ambition):ゴール設定
「いつまでに、何を、どれくらい減らすか」の目標です。 例:「3年後までに体重を10kg落とす」
2. 行動(Action):具体的な手段
目標達成のために、現場で何を変えるかです。 例:「毎日のビールをやめる」「週3回ジムに行く」 企業なら:「石炭ボイラーを廃止する」「EVトラックを導入する」
3. ガバナンス(Governance):責任体制
誰が責任を持って進めるか、サボらない仕組みはあるかです。 例:「パーソナルトレーナーをつける」「体重が減らなかったらお小遣い減額」 企業なら:「社長の報酬をCO2削減達成度と連動させる」
4. 財務計画(Financial Planning):お金の裏付け
その改革をするためのお金はあるのか、どう調達するかです。 例:「ジムの月会費とプロテイン代を家計簿のどこから捻出するか」 企業なら:「古い設備の廃棄費用と、新技術への投資予算を確保する」
5. エンゲージメント(Engagement):周りを巻き込む
自分一人では無理なことを、取引先や政府とどう協力してやるかです。 例:「家族に協力してもらって、夕食のメニューを変えてもらう」 企業なら:「部品メーカーに再エネを使ってもらうよう頼む」「政府に再エネ普及を要望する」
ここでも大事な「緩和」と「適応」
気候移行計画にも、必ず「攻め」と「守り」の両方の視点が必要です。
緩和(攻め): CO2を減らして、脱炭素社会の実現に貢献すること。
これをやらないと、炭素税などでコストが爆増します。
適応(守り): 激しくなる気象災害や、新しい規制に会社を適応させること。
これをやらないと、工場が水没したり、サプライチェーンが寸断されたりして経営が止まりかねません。
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