CSRD

  • EUの企業向けサステナビリティ情報公開ルール
  • 日本企業もEU子会社があれば対象になる可能性がある

ざっくり言うと

欧州で商売している会社に「環境や社会への取り組みをちゃんと報告してね」と義務付けるルールのことです。

ちゃんと説明すると

CSRDというのは、欧州で2023年1月に発効したサステナビリティ情報の開示ルールです。正式名称は「企業サステナビリティ報告指令」といいます。

要するに「あなたの会社、環境とか社会とかに対してどんな取り組みしてるの?ちゃんと教えてよ」とEUが企業に求めているわけです。

 

何が新しいの?

実は欧州には2018年から「NFRD(非財務情報開示指令)」という似たルールがあったんですけどね。CSRDはそれをガッツリ強化したバージョンなんです。

対象企業が約5倍に増えました。 NFRDのときは約1.1万社だったのが、CSRDでは約5万社になるといわれています。従業員250人以上とか、売上4500万ユーロ以上みたいな大企業だけじゃなくて、上場している中小企業も対象になるんです。

それと開示する内容がめちゃくちゃ詳しくなりました。 NFRDのときは「まぁ適当に国際基準から選んで報告してね」って感じだったんですが、CSRDでは「ESRS(欧州サステナビリティ報告基準)」という細かい基準に従わないといけないです。

例えるなら、NFRDが「最近どう?」って聞かれて「まぁまぁかな」って答える感じだったのが、CSRDでは「具体的に何やってるか箇条書きで全部書いて、数字も出して、証拠も見せて」って言われるようになった、みたいな感じです。

 

ESRSって何?

CSRDで「何を報告しなさい」って決めているのがESRSという基準です。

CSRDが「報告しろ」という指令なら、ESRSは「こういう内容を、こういう形式で報告してね」というレシピみたいな感じです。

ESRSは12の基準で構成されていて、気候変動、汚染、水資源、生物多様性、人権、労働者の権利、ガバナンスなど、環境・社会・ガバナンス(ESG)の幅広いテーマをカバーしています。しかも「ダブルマテリアリティ」という考え方で、「環境や社会が自社に与える影響」と「自社が環境や社会に与える影響」の両方を報告しないといけないです。

 

第三者保証が義務

これも大きな変化です。報告した内容について、外部の監査人にチェックしてもらうことが義務になりました。

つまり自己申告だけじゃダメで、「ホントにやってるの?」って第三者に確認してもらわないといけないわけです。理由はグリーンウォッシュ(実際以上に環境に優しいフリをすること)を防ぐためです。

 

日本企業への影響

「欧州の話でしょ?」って思うかもしれないですけど、実は日本企業も他人事ではないです。

EU域内に大企業サイズの子会社がある場合は、早ければ2025年の会計年度から対象になります(2026年に報告)。大企業というのは、従業員250人以上、売上4500万ユーロ以上、資産2500万ユーロ以上のうち2つ以上を満たす会社のことです。

さらにEU域内での売上高が1億5000万ユーロ以上ある日本企業は、2028年の会計年度から対象になる可能性があります(2029年に報告)。

つまり「欧州で商売してるなら、日本企業でもちゃんと報告してね」ってことです。

 

最近の動き

2025年2月に「オムニバス法案」というのが出てきて、「ちょっと企業負担が重すぎない?」って声を受けて、簡素化の方向に動いています。一部の企業は適用開始が2年延期になったり、報告内容が少し減ったりする予定です。

ただ気候変動対応とかの中核的な目標は変わらないので、大枠としては「サステナビリティ情報をきちんと開示する」という流れは変わりません。

まとめ: CSRDは欧州の企業サステナビリティ開示ルールで、対象企業が大幅に増えて、開示内容も詳しくなって、第三者保証も義務化されました。EU子会社を持つ日本企業にも影響があるので、欧州で商売してるなら準備が必要です。

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